産学官建設技術交流会とは

産学官建設技術交流会は、九州における産業界、大学等、及び行政の関係者がオープンな形で集い、情報交換、意見交換等の活動を通じ、建設分野における新技術の開発、活用、普及の推進並びに産学官で共有する技術課題の克服等に寄与することを目的として設立された組織です。
産学官で協働の事務局を構成し、各機関等からの研究発表や共有する技術課題の意見交換等を中心とした交流会を年4回程度開催しております。

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講演

総合評価落札方式について

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 桒野氏は,「総合評価落札方式」ということで工事と業務の2種類について,発注者の立場で話をされました。工事では平成17年から始まった総合評価において,平成18年当時「逆転」いわゆる最低価格者以外による落札は18%であったが,現在では44%まで増加しているそうです。また,一般競争が始まってから落札率が下がる傾向にあったが,低入者の品質確保のための施工体制確認を導入したため落札率は徐々に上がってきており,現在はもう少しで90%に届くところだそうです。整備局では,「総合評価落札方式の水準を高めるために,透明性,公平性,安定性をより向上させ,より良い技術提案が得られるように逐次改善する」ことをスタンスとしています。また,最近の具体的取り組みとしては,工事の総合評価落札方式の現状を踏まえ,加算点満点を付与する評価値,オーバースペックの抑制対策,契約後VEへの取り組みなどを行っているとのことです。

 21年度業務では,1,800件中200件が総合評価落札方式で実施されました。来年度は500件程度を総合評価落札方式とする予定とのことです。業務は工事と異なり,加算点方式で行っており,価格より技術力が優位になっております。また,2割程度(港湾関係では3割程度)が低入であり,対策として履行中の監督強化,第三者による妥当性確認の義務付け,業務実績評価の制限,管理技術者の手持ち業務の制限を実施しているとのことです。

九州地方整備局企画部技術開発調整官 桒野 修司氏